ÖBB Nightjet 2019年5月 乗車録① NJ471/401 「貨物駅で増結」

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さて今回はベルリンからウィーンに行くために、2階建ての寝台客車WLABmz 76-94(1995年製/2009年更新) に乗るべく、わざわざチューリッヒを経由することになった。そのため行程上3回もNJに乗ることになった。1等個室寝台(デラックススリーパー)およびトイレシャワーなしの2等個室寝台の両方に乗車した。この乗車録①では、NJ471 Berlin Ostbahnhof→Zürich HBについて扱う。この列車は途中、Hamburg-Altonaから来るNJ401と連結する。


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ベルリン東駅始発のチューリッヒ行きNJ471は、3番のりばから発車する。

どうやら、このホームから多数の国際列車が発着するようだ。Berlin-AmsterdamのICをはじめ、Berin Charlottenburg 始発のEC60457(EN50457) Przemysl(プシェムィシル)行き/EN40457 Budapest-keleti行き/NJ457 Wien Hbf行きという3つの行き先を連結した多層建列車や、週2でタルゴ客車で運行するMinsk経由Moskva行きEN441など。


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さて、今回1本目のNightjet NJ471 の入線である。ÖBB運行だが、オーストリアには一切かすりもしない路線である。

列車は東の方から3番線に入線してくる。牽引機は101形。ベルリン発は6両だけだ。

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前から306305の順に一番後ろが301号車。座席車、簡易寝台車、寝台車が各2両の構成である。のちに解説するが、HildesheimHamburg-Altonaから来るNJ401と連結する。

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この301号車が狙っていた1/2等合造の2回建てWLABmz76−94である。

パーマの効いたごつい兄さんが担当らしい。この後お世話になる。

1等扱いのデラックスは2階部分に充てられている。


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思っていたより狭いと思ったが、これは飽くまで先入観に過ぎない。1人には十分すぎる広さである。スーツケースを1個広げる余裕はある。

水回りは使用感があり、思ったほど綺麗ではなかった。(不潔という意味ではない)。95-97年製で2009年に更新しているとはいえ、新しい車両とは言えない印象であった。窓が2つあるに加え、天窓も2つあるので、朝日が当たる時間帯は最高に気持ちがいい。もちろん全てカーテンがついている。

電源はトイレの中に一つだけだ。電源はあるだけ全然マシなのだが、デスクからはかなり遠く、延長ケーブルが必須だ。その点でやっぱり古い設計なんだなあと感じる。

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さてサービスであるが、ウェルカムドリンクは2年前と変わらず。新たにボールペンが追加されていた。朝食はメニューから6種類選ぶ方式は変わらず。朝食サービスと国境の検問に必要なため、切符は朝までお預けである。今回レールパスは持って行かれなかった。(2年前乗車時はジャーマンレイルパスに寝台チケットをホチキス留めされ返却された。)


パーマのごつい兄さんが検札にきた。

「この列車気に入った?朝食は7時に持ってくるから、またその時に!」と言われ、チケットと朝食のカードを渡した。

メニューに食事や飲み物もあるにはあるが、この列車はベルリン市内の駅を始め、頻繁に停車(客扱い)するため、車掌を呼んでいる暇はないと思った方がいい。どうしてもというなら、車掌が検札に来たタイミングで頼むといいだろう。夕食は済ませて乗車することを推奨する。

以下pdfは朝食カードとケータリングのメニュー。

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ぼーっとしているのも束の間、0時すぎにとある駅を通過中に向かいにNJが停車しているのを確認した。ハンブルクからくるNJ401だ。

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NJ401の編成表 (vagonwebから引用・編集)


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赤線がHamburgから来るNJ401、Hildesheim Hbfで運転停車。

青線が当列車のBerlinから来るNJ471、Hildesheim Hbfは通過。

当列車はこのまま駅を通過し、暗闇の中突然停車した。操車場…?

旅客駅ではないこんなところで増結するのか(ワクワク)


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iPhoneのマップで現在地を調べたら貨物駅らしい。

するとゴーゴー言っていたエアコンが切れ、車内はとても静かに。

しばらくすると懐中電灯を持った人と思しき人が後ろの方へ通り過ぎる。

これは間違いなく連結作業のためだろう。この後、後ろから連結の振動があった。ハンブルクからくるNJ401と連結した。


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連結したらこうなる。Berlinから来た101がBaselまで走る。Hamburgからきた101はHildesheimでお別れ。

BaselからZürichまでは進行方向を変え、Re420が牽引する。


ここで、今説明したのを解説するのにわかりやすい動画があるので、参考までに。

https://www.youtube.com/watch?v=KoIzUTmLh44


0:40頃、Hildesheim Gbfを出発。大変眠かったので、ここで寝落ち。

目が覚めたらFreiburg(Brsg)を出発していた。

Freiburgを出ると次は国境駅のBasel Badischerでしばらく停車。


するとけたたましくノックが4回。

6:50頃、そろそろ朝食の時間かなぁと思い穴を覗くと...

2人の男が立っている...「Guten Morgen. DeutschEnglish?

スイスの警察官だった。

English...(朝食はまだか?)

(ここから英語で)

「パスポート見せて」

(パスポートを渡す)

警察「んと、仕事で来てるの?」 

「いえ休暇で、Urlaub。」

警察「ほう。ちょっと中に入っていいかな。そのスーツケースとカバン見ていい?何が入ってるの?」

「ええと、これがワインで、これが小瓶のワインに

警察「ワインは何本?」

「5本あります、あと小瓶のやつがここに」

警察「ほお、ワインは日本に持って帰るのか?」

「ええ。あとは、(ドレスデンで買った)シュトレンにバウムクーヘンに

警察「バウムクーヘン好きなのかww?笑」

「あ、はい(そこツッコむところ?)」

警察「このバッグは服が入っているのかな?」

「そうですね」

警察「OK、どうもありがとう。良い1日を!」

寝台列車では初の国境超えでスイス警察による入念な手荷物チェックがあるとは思いもしなかった。

ここまで突っ込んでくるのか、スイスの警察、朝ごはんもついでに持ってこいよ。

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このあとBasel SBBで方向転換し機関車を付け替える。

まだ朝食が来ない。来ないままBasel SBBを出発。

ようやく8時頃にチリチリの兄ちゃんがやってきた。

車掌「悪い遅くなった。朝飯持ってきていいか。一回ちょうど7時にきてノックしたんだけど、起きなかったから渡せなかったぜ」

 (何をしれっと嘘ついてるんだ…? または違う部屋の人と間違えたのか…?

 「実は6:50には起きてたんだけどね、警察が来てさ」

車掌「そうかぁ(あれおかしいな)、すぐ持ってくるから待っててくれよな」

 (その後朝食を持って)

車掌「遅れてすまなかった(おそらくミスに気づいた)何かあったら、俺すぐそばにいるからすぐ知らせてくれよな?」


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ようやく朝食にありつくことができた。

コーヒー、パン2つ、チーズ、ターキーハム、牛レバーパテを選択。

オーストリアの名物らしいレバーパテとバターの組み合わせは個人的にお気に入り。一度お試しあれ。


(完食し、その後しばらくして)

車掌「食器片付けにきたぜ。何か必要なものあるかい?」

「コーヒーおかわりもらえます?」

車掌「もちろん、今すぐ持ってくるぜMy friend。クリームは要るかい?」  

「よろしく!」

車掌「もってきたぜ、クリームもな!何か他にいるものあるかい?」

「お土産にこのNightjetのブランケット1枚欲しいんだけど」

車掌「おう、わかった、持ってくるぜ」

その後すぐに持ってきて支払いを済ませる。

朝食のサーブが遅れたことに対して申し訳ないと思っているのか、結構気さくに応じてくれた。

そのチリチリのごつい車掌とよく話したのは、バーゼルからチューリッヒを走る間だけだったが、着替えて朝食をとりながら車掌を眺めるこのひと時は、短い時間のはずだが、時間がゆっくり進むように感じた。この感覚は寝台列車でしか味わえないものではないだろうか。


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スイスに入ると結構カーブが多いなという印象。左側走行なので、すこし日本っぽい。カーブで先頭の機関車と客車が時折見えて何かワクワクしてくる。そうこうしているうちにチューリッヒ到着のアナウンスが。もう終わりなのかと思うと少し寂しく感じたが、始発から12時間ほど乗っていたので十分だ。


支度をして降車。列車は定刻通りに到着。ドアの前にはあの兄ちゃんが待っていて荷物を下ろすのを手伝ってくれた。「重いよ」といって渡すと、「心配無用、俺の方が重いからな!楽勝だよ」と軽々と降ろしてくれた。

降りてから、どうもありがとうと僕から挨拶。握手もした。

車掌「おう、こちらこそ。朝食遅れて本当にすまなかった。そのカメラでいい写真撮ってエンジョイしてくれ!良い1日を!

最後まで朝食について謝ってきたものの、大変きさくな車掌で、終始楽しく過ごすことができた。


最後にチューリッヒで撮った写真で締めくくろう。

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NJ471/401編 おわり


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