ÖBB Nightjet 2019年5月乗車録② NJ490/40490 「真夜中の増解結」

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乗車録①に続き、今回は第2弾としてWien HbfからDüsseldorf Hbfまで乗車したNJ40490について。
この列車は途中のNürnberg Hbfで客車の増解結を行う。
客車の付け替えをどのように行なっているかを眠い目をこすりながら観察していたので、それについても解説をしたいと思う。


と、その前にÖBBの懐の深さをみていただきたい。
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DB Loungeでは例外なくレイルパスユーザーでは利用できないのだが、ÖBB Loungeでは1等であればレイルパスユーザーでも利用できる。

この旅では、1等扱いとなるDeluxe Sleeper(シャワートイレ付きの個室)を利用するために1等のEurailパスを持っていたのだが、正解だった。
オーストリアをレイルパスで旅行する際は、ぜひとも1等にすべきだと思う。

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柔らかすぎず、ほどよい固さのファブリックなソファ。もちろん電源完備。
オシャレだよねえ。

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ソフトドリンクの種類が豊富なだけでなく、果物、スイーツ、スナックにビールやワインまで飲めるなんて、太っ腹と言わずしてなんという。
DBの1等専用ラウンジでも、お酒は飲めるし、スープ等の軽食もスタッフがサーブしてくれるけれども。
セルフサービスではあるが、十分すぎるほど豪華だ。正直なところ、DBから乗り換えようかなと思うほどだ。

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NJ490 Hamburg-Altona行きとNJ40490 Düsseldorf行きの多層建てである。
この通常の発車標は数秒ごとにHamburg行き、Düsseldorf行きの表示が交互に映し出されるが、
じーっと見てないとわかりづらいので、確認のため付近のモニターも見る方がいい。

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この写真では見づらいが、機関車、Düsseldorf行き5両、Hamburg行き5両+車運車の構成となっている。
Wienからの車運車はHamburg行きのみ。

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この列車、厳密には始発駅はWien Hbfではなく、1.5km離れた車両搬入用の駅Wien Hbf ARZ(Autoreisezug)からとなる。
Wien Hbf ARZ 20:27発である。
そのためWien Hbfに列車が入線した時点で、ARZから乗る客がちらほら見受けられる。
Wien Hbf は20:46発であるため、Hbfには大して長く停車しない。外から客車を撮影したい人は計画的に。

車運車の設備のある駅の発車到着時刻はこちら。38/39ページ参照→

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列車が入線。牽引機は1016型Taurus。
筆者の乗る客車は機関車の隣だったので、しばらくの間、音階を奏でるSiemensのインバータ音を堪能できた。

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今回は平屋タイプのDeluxe Sleeper。
2017年5月以来なので、2年ぶり。
当時とは違い、テーブルが備え付けられていた。

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アメニティはNightjetデビュー当時とほぼ同じ。ボールペンが追加されている。
早速そのペンを使って朝食カードを書き、車掌に渡した。
例のごとく、チケットは朝食時までお預け。車掌曰く国境駅における検問時にも使うらしい。

個人的には、デラックススリーパーに乗るなら2階建て客車よりも、この平屋客車の方が好きだ。
シャワートイレも2003年落成のこの車の方が新しくて綺麗だ。客室内の天井もかなり高く、開放的だ。

この客室の窓、上部が少しだけ手前に開くようになっている。
ただ、この時その窓がガバガバで列車が走るたびにガタガタ音を立て、ビュービュー騒音が激しかった。
きちんと閉まらないので、こんなのでは眠れないと失望したが、車掌に窓をきちんと締めたいと要求したら、

「窓開くの好きじゃないかい、わかったわかった。ちょっと待っててくれ」

と言われ、すぐに工具を持って戻って来た。
窓のところに回すところがあり、ぎゅっと固く締めてくれた。
そんな工具あるのはつゆ知らず。問題解決。
なんかあったら、気軽に車掌に聞くといい。

この時の車掌も、少し巻き舌っぽい南部?訛りで話す細めの男性で、かなり気さくな人だった。
デラックススリーパーに添乗する車掌はいい人が多いのだろうか。

車掌がチケット拝見・朝食カード提出時に、
「テーブル片付けたかったら、いつでも呼んでね」
「寝る場合は呼んでくれたらベッドメイキングするよ」
とのこと。

2年前は、悶絶しながら座席からベッドに変えたので、大変ありがたいサービス。
スパークリングワインを飲んでつかの間、列車の心地よい揺れも相まって眠くなってきたので、
車掌を呼んで、座席からベッドにしてもらうよう頼んだ。

自分が「2年前に乗った時、ベッドメイキングなんてしてくれなかったから自分でやったんだよね...」
と言ったら、
「そうなの?そりゃ大変だわ。僕にやらせたら楽勝だよ」
と、慣れた手つきで一瞬でベッドモードに変えてくれた。

この客車の座席重いし、レバーがあるのだがなんの説明も書いてないので、素人がやるのは結構難しいと思う。

なお、備え付けのテーブルは、通路側の窓に挟んでいた。
眠かったので、写真はない。申し訳ない。

シャワーを浴びて就寝。やがて、国境駅のPassau Hbfに到着した頃目が覚めた。

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23時20分頃。ここがPassauか。と思いながらぼーっとしてたら、
ZOLLと書かれた制服をきている人を発見。これはまた部屋に来て尋問されるかなと覚悟した。

案の定、お呼びがかかった。
ノックの音がして、応答すると、
警察「日本から来たのか?日本人が別の個室にいるけど、君は一人か?」
自分「はい」
警察「そうか、ではおやすみなさい」
これだけで終わった。

しかし爆睡していてノックに気づかなかったら、どうするのだろうか。

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ここから再度寝て、気付いたらNürnberg Hbfの8番のりばに到着。2時過ぎだ。
予定では1:27着だが少しばかり遅れている。この電光掲示板をみると8番のりばはHamburg行きと表示されていた。
Düsseldorf行きはどこだ??
大変眠かったのだが、この駅で客車の壮大な付け替えをすることを知っていたので、少しワクワクした。

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この駅では、InnsbruckからくるNJ40420 Hamburg行き/NJ420 Düsseldorf行き列車と客車を入れ替える。
Innsbruckからくる列車は4番のりば、Wienからくる列車は6番のりばに到着するが、今回は8番のりばに到着した。
自分が乗っているのは、右上のNJ40490である。赤いのは牽引している機関車である。

これから説明する連結の手順は、時系列が厳密ではないかもしれないがご容赦いただきたく。

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NJ40490は進行方向に動き出した。この時点でNJ420+車運車は切り離している(はず)。

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NJ40490 どこかの留置線に引き上げで停車中の写真。

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NJ40490はこの後バックして6番のりばに着き、連結の衝撃を感じた。
この時点でNJ420+車運車と連結したと思われる。Düsseldorf行きはこれで完了かと思いきや、実はそうではない。

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この時点で、NJ40420もどこかの留置線引き上げ、8番のりばへ向かう。
NJ420から車運車が切り離される。

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NJ40420 Hamburg行きは8番のりばへ行き連結。Hamburg行きはこれで完了。2:00に発車予定。
NJ420から切り離された車運車は7番のりばへ。

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7番のりばにきた車運車。


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NJ40490につながっていた機関車が切り離される。


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機関車が車運車と連結。

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車運車を機関車が牽引して留置線へ。


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そして車運車が前に連結された。
この時、がしゃんと連結の衝撃を感じた。
これで、Hamburg行き2本の編成とDüsseldorf行き2本の編成に入れ替えが完了。
Düsseldorf行きは2:46発。車運車を後ろから前に持ってくる作業があるため、発車が遅くなっている。

もう一度、
BEFORE
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AFTER
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Hamburg行きの車運車は後ろのままでいいが、Düsseldorf行きは車運車を前にする必要があるため、増解結作業が多くなる。

大変眠い中この作業を見ていたので、この後すぐ寝落ち。
Nürnbergで宿泊する方で暇があれば、ぜひ夜中の1時ー3時くらいに駅に来て観察してみては...と思ったが普通の感覚なら眠すぎるし、夜中にフラフラしない方がいいだろう。現地視察する場合は自己責任で。


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最後にお待ちかねの朝食。おいしくいただいた。


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定刻通り、Düsseldorf Hbfに到着。この通り、車運車は前に連結されている。
12時間ほど乗っていたが、もっと乗っていたかったなと。

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この後、機関車は機回しして編成の後ろに行く。そして車を積み下ろしする設備まで、後ろから押すのだ!
ホームをうろついてたら、担当だった車掌とすれ違い、「じゃあね!」と手を振ってくれた。

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今回乗ったデラックスリーパー。
ポーランド・ハンガリー・オーストリアに行く多層立てNightjetもあるので、次はそれに乗ってみたいなと。
乗れるかはわからないが。




この記事へのコメント

  • tetu

    1等車両乗客用ラウンジいいですね
    上野駅から今は亡き「北陸」のシングルデラックスに乗車したことがありますが、ベンチに座って自動販売機で購入した缶コーヒーをチビチビ飲みながら入線を待った思い出がありますが、DBやOBBならラウンジで優雅に待つことができるとは・・・
    Nightjetも新型寝台客車がそう遠くない将来に投入されるとの話ですのでこちらも楽しみです
    2019年07月21日 22:01